ケニアからナマンガ国境を陸路で越え、いよいよタンザニア編です。前回のケニアサファリ編に続き、セレンゲティ国立公園・ンゴロンゴロ保全地域を巡った記録と、帰り道で実際に体験した国境越えのリアルをまとめます。
今回のタンザニア滞在にかかった費用は、ケニアと合算した10日間トータルでの金額になります。旅全体の費用感については、ケニア編にまとめていますので、先にそちらに目を通すことをおすすめする。

- セレンゲティではヒョウの獲物をハイエナが奪う瞬間など、野生動物の生々しいドラマに遭遇
- 宿泊は安全面からアップグレードして大正解。バジェットタイプとの差を目の当たりにした
- タンザニアのロッジは動物が敷地内に出るため、スタッフ同伴が基本ルール
- 帰路のタンザニア→ケニア国境ではチップの要求やビザの印刷トラブルに遭遇
アルーシャ〜セレンゲティへ
ケニア・アンボセリからナマンガ国境を越えてタンザニアに入り、まずはアルーシャで1泊。宿泊先はTulia Boutique Hotel & Spaでした。
施設の周りは決して整備された治安の良い環境とはいえないような印象でしたが、ホテルのクオリティは問題なく、夜にはお酒を飲みながらダンサーによるパフォーマンスも楽しめました。
翌朝、アルーシャから車で数時間かけてセレンゲティ国立公園へ。タンザニア北部に広がるこの国立公園は、マサイの言葉で「果てしなく広がる平原」を意味し、広大なサバンナに数百万頭ともいわれる野生動物が暮らす、世界でも有数の野生動物の宝庫です。
セレンゲティで見た野生動物のドラマ
セレンゲティでは、テレビの野生動物ドキュメンタリーさながらの光景を、いくつも目の当たりにしました。
大きな岩の上に立ち、大きく口を開けているライオン。一見すると雄叫びを上げているようにも見えましたが、実はただの大きなあくびでした。

大量のシマウマが体をぴったりとくっつけ合いながら群れている様子は圧巻でした。シマウマがこうして密集するのは、ライオンなどの捕食者から身を守るための習性だといわれています。
群れの仲間同士で交代しながら周囲を警戒し、身を寄せ合うことで縞模様が混ざり合い、捕食者が1頭に狙いを定めにくくなる効果もあるのだそうです。


最も衝撃的だったのが、ヒョウが仕留めて食べかけのまま残していた獲物を、ハイエナが横取りしている場面に遭遇したことです。生々しい光景でしたが、野生の掟をまざまざと見せつけられた瞬間で、思わず写真に収めました。


沼のような水場に、数えきれないほど大量のカバがひしめき合っていました。

このセレンゲティでヒョウを確認できたことで、ケニア・タンザニアの旅を通じて、ライオン・ゾウ・バッファロー・サイ・ヒョウのビッグファイブすべてに出会うことができました。
宿泊:Shuhudia Adventure Camp


セレンゲティ中央部に位置するShuhudia Adventure Campに1泊しました。テントタイプのキャンプながら、温水シャワー・電気完備で、共用エリアではWi-Fiも使用できました。
タンザニアの宿泊施設は「動物と隣り合わせ」
ケニアのキャンプとの大きな違いとして印象に残っているのが、タンザニアのロッジ・キャンプは、敷地内にキリンやシマウマなどの野生動物がふらっと現れることです。そのため、夜間の移動は必ずスタッフが同伴してくれるルールになっていました。
各部屋にはトランシーバーや呼び笛が用意されていて、夜間に部屋の外へ出たいときは、まずスタッフを呼んで同伴してもらう仕組みになっていました。野生動物と隣り合わせで過ごす、タンザニアならではの体験です。
宿泊をアップグレードして正解だった理由
今回、タンザニア側の宿泊は当初のバジェットタイプのプランから、旅行会社の勧めでアップグレードしてもらいました。理由は、バジェットタイプの施設だと蚊よけネット・個別の充電設備・Wi-Fi・温水シャワーといった設備が整っていないことが多いためです。
実際、ンゴロンゴロへ向かう途中、当初の予定表に記載されていたバジェットタイプの施設(Simba Camp)の前を通りかかる機会がありました。
電気は通っておらず、簡素なテントの中に寝袋がひとつ置かれているだけの、非常に簡易な作りで、見るからに寒そうでした。自分が泊まる予定だったのはここだったのかと思うと、アップグレードしてもらって本当によかったと実感した瞬間でした。
宿泊アップグレード後は、快適な個室・温水シャワー・電気完備の環境で、旅の疲れをしっかり癒すことができました。
ンゴロンゴロ・クレーターで見た光景

ンゴロンゴロ保全地域は、スワヒリ語で「巨大な穴」を意味する世界遺産で、面積約8,000平方キロメートルの保護区内に、2万5,000頭以上ともいわれる大型哺乳類が暮らしています。
中心にあるンゴロンゴロ・クレーターは世界最大級のカルデラで、外輪山に囲まれているため、内部に暮らす動物の多くは外へ出ることなく独自の生態系を築いています。
クレーター内部へ車で下りていくと、まさに「野生動物の箱庭」と呼ぶにふさわしい光景が広がっていました。
大規模な大移動の時期ではありませんでしたが、ワイルドビースト(ヌー)の群れがシマウマと混ざり合いながら、あちこちに広がっていました。

ライオンに襲われた後と思われる動物の骨や皮が残されていて、弱肉強食の世界を肌で感じました。

サファリカーのすぐ前をシマウマの群れが横切り、しばらくクラクションを鳴らしても一向にどいてくれない場面もありました。動物優先のルールを実感する出来事です。

宿泊:Ngorongoro Safari Lodge
ンゴロンゴロでの1泊は、エヤシ湖を見渡す木造キャビンタイプのNgorongoro Safari Lodgeでした。この日の夜に見た星空は、今回の旅の中でも群を抜いて美しく、満天の星が広がる光景は忘れられません。
帰路(タンザニア→ケニア)の国境越えで起きたこと
ケニアへ入国したときの往路の国境越えは、荷物検査とビザ代の支払いだけで比較的スムーズでした。

ところが、タンザニアからケニアへ戻る帰路では、いくつか想定外の出来事がありました。
- バスに荷物を積んでくれたスタッフから、チップを求められた
- 気さくに話しかけてきた警備員から、特に理由もなくチップをせがまれた。日本人だからだろうという印象を受けた。金額の指定はなかったが、揉め事を避けるため少額を支払った
- ケニア入国時に見せたビザは、当初メールに添付されたPDFを画面で提示するだけで済んだが、陸路の国境ではビザを印刷したものの提示が必須と言われた
ビザの印刷については、幸い国境の建物内に両替所があり、そこでケニアシリングへの両替とあわせて印刷にも対応してもらえたため、事なきを得ました。列に並び直して、無事に通過できました。
金額は少額で構わないので、細かい現金は必ず用意しておくことをおすすめします。
またビザは画面提示だけで済むとは限らないため、念のため印刷しておく、もしくは現地で印刷できる手段(両替所など)があるか事前に調べておくと安心です。
タンザニアのビザはアライバルビザが安心
タンザニア入国にあたっては、事前オンラインでのeVisa取得が一般的に案内されていますが、今回は現地旅行会社の勧めで、ナマンガ国境でのアライバルビザ(到着時ビザ)を利用しました。
旅行会社いわく、オンラインのeVisa申請でトラブルに見舞われた利用者からのフィードバックが多かったとのことです。
ケニア編でも触れていますが、ビザの制度や必要書類は変更されることがあるため、渡航前には必ずタンザニア入国管理局の公式サイトや、手配する旅行会社の最新案内を確認することをおすすめします。

まとめ

セレンゲティ・ンゴロンゴロでは、ヒョウの獲物をハイエナが奪う瞬間や、ライオンに食べ尽くされた後の残骸など、野生動物の生々しいドラマを間近で見ることができました。
宿泊は安全面を考慮してアップグレードしましたが、動物と隣り合わせの環境や、圧巻の星空など、この旅ならではの体験がたくさん詰まった2日間でした。
ケニア・タンザニア10日間の旅を通じて、ビッグファイブすべてに出会えたことに加え、帰路の国境越えではチップやビザ印刷といった、事前に知っておくと安心なリアルな出来事も経験しました。これからケニア・タンザニアを陸路で周遊する方の参考になれば幸いです。
今回のタンザニア滞在にかかった費用は、ケニアと合算した10日間トータルでの金額になります。旅全体の費用感については、ケニア編にまとめていますので、あわせてご覧ください。


