海外に住み始めたとき、多くの人が最初に迷うのが「日本の携帯、解約すべき?」という問題だと思います。自分は海外生活中も楽天モバイルを解約せずそのまま持ち続けていました。今振り返ると、これは正解だったと感じています。
この記事では、実際に海外生活をしながら日本の携帯を維持してみて分かった「残しておいてよかった場面」と、維持する上でのコスト・注意点を、実体験ベースで紹介します。
短期の海外旅行はもちろん、海外に住む・長期滞在する場合でも、日本の携帯番号は「解約せず残しておく」ほうが結果的に楽なケースが多いです。理由は、SMS認証や日本の銀行アプリなど、日本の電話番号がないと詰む場面が想像以上にあるからです。
楽天モバイル(Rakuten最強プラン)とは
まず前提として、楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」がどんなプランか簡単に説明します。すでに使っている方は読み飛ばしてください。
Rakuten最強プランは、その月に使ったデータ量に応じて自動的に料金が決まる、シンプルな1プラン制の携帯サービスです。プランが複数あって選ぶ必要がなく、使わなければ使わないほど安くなる仕組みになっています。
| 月間データ利用量 | 月額(税込) |
|---|---|
| 〜3GB | 968円 |
| 3GB〜20GB | 2,068円 |
| 20GB超(無制限) | 3,168円 |
「日本の番号を維持したいだけ」で国内データ通信をほとんど使わない場合、多くは最安の月額968円区分に収まります。維持コストとしてはかなり現実的な金額です。
そのほかの特徴として、以下があります。
- 専用アプリ「Rakuten Link」を使えば、国内通話は無料、対応する国際通話・国際SMSも一部無料
- 契約手続きはオンラインで完結し、SIMは自宅に届く(eSIMならその場で開通も可能)
- プランに「データタイプ(データ通信専用)」もあるが、こちらは通話・SMS非対応で、この記事で紹介する使い方には不向き(詳しくは後述)
この「安く維持できる」「オンラインで完結する」という手軽さが、次に紹介する”解約せず残しておく”という選択のハードルを下げてくれています。

なぜ日本の携帯番号を残しておく人がいるのか
銀行アプリやSNSの認証で日本の番号が必要になる場面がある
海外に住んでいても、日本の銀行口座やクレジットカードを使い続ける人は多いはずです。そうしたサービスの多くは、ログイン時やワンタイムパスワードの受け取りに日本の携帯番号を使うことを前提にしています。
自分自身、銀行アプリのワンタイムパスワード認証で日本の番号が必要になった場面がありました。海外の番号に切り替えていたら、その場でログインできず困っていたと思います。
SNSについても同様で、新規アカウントの作成、アカウントのバックアップ設定、2段階認証の登録などで日本の電話番号を求められることがあります。これらはサービス側の仕様変更で対応状況が変わることもあるため、「絶対に必要」と断定はできませんが、「日本の番号がないとできないことがある」という前提で考えておくと安心です。
海外の現地番号だけに乗り換えると、こうした「日本側のサービス」の認証で詰まることがあります。日本の番号を維持していれば、この問題自体が起きません。
一時帰国・短期旅行での使いやすさ
海外生活をしていても、一時帰国や日本国内での短期旅行の機会は意外とあります。そのたびに新しくSIMを用意する必要がなく、日本に着いたらそのまま使えるのは、地味に大きなメリットです。
現地SIM・eSIMを使っていても「予備」として持つ意味
普段は現地のSIMやeSIMをメインで使っている人でも、日本の携帯を解約せず残しておくと「保険」として機能する場面があります。
現地SIMの容量を使い切ったときのつなぎになる
旅行や滞在中、買っておいた現地SIM・eSIMのデータ容量を使い切ってしまうことがあります。残り日数や状況によっては、わざわざ追加でチャージ・購入するほどでもない、というケースも多いはずです。そんなとき、日本の携帯(楽天モバイル)が使える状態になっていれば、そのままつなぎとして使えます。
到着直後、まだ現地SIMの準備ができていないときの安心感
現地に到着した直後は、まだ現地SIMを購入・設定できていないタイミングがあります。空港でのSIM購入がすぐにできない場合や、手続きに時間がかかる場合、日本の携帯がそのまま使える状態になっていると、地図アプリやメッセージアプリがすぐ使えて安心です。
楽天モバイルの海外ローミングも出先の保険になる
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」には、海外ローミングが標準で含まれています。2026年4月時点で、飛行機内を含む107の国と地域で、追加申し込みなしで高速データ通信が毎月2GBまで無料で使えます。この2GBは日本国内でのプランのデータ利用量に加算される仕組みなので、別料金がかかることはありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象エリア | 107の国と地域(機内ローミング含む・2026年4月時点) |
| 無料データ量 | 毎月2GBまで(プランのデータ利用量に加算) |
| 追加申し込み | 不要(プランに含まれる) |
| 2GB超過後 | 最大128kbpsに制限。1GBあたり500円でチャージ可能 |
ただし、2GBを使い切ったあとの128kbpsはかなり遅く、地図やメッセージアプリ程度なら使えても、動画視聴などには向きません。あくまで「メインの通信手段」ではなく、現地SIM・eSIMを補う保険的な位置づけと考えるのが現実的です。
海外ローミングの対象国・地域や制度は変更されることがあります。渡航前に必ず楽天モバイル公式サイトの最新情報を確認してください。
維持する上でのコスト・注意点
使わない月は安く済む料金体系
前述の通り、海外にいてほとんど日本国内のデータ通信を使わない月は、最も安い料金区分(〜3GB、税込968円)に収まりやすく、「番号を残しておくためだけの固定コスト」としては現実的な金額です。
SMS認証や国際通話を使うなら「データタイプ」ではなく通常プランを選ぶ
ここは特に注意が必要なポイントです。楽天モバイルには「Rakuten最強プラン(データタイプ)」というデータ通信専用のプランもありますが、このデータタイプでは国際通話が利用できず、2026年2月24日以降の申し込み分については国際SMSも利用できません。
SMS認証など「日本の番号でのSMS受信」を主な目的にするなら、データタイプではなく、通常のRakuten最強プラン(音声通話付き)を選ぶ必要があります。契約前にどちらのプランか、必ず確認してください。
長期不在時の注意点
長期間海外にいて日本国内でのデータ通信をまったく使わない場合でも、料金の支払いや利用規約上のルールは適用されます。具体的な条件は変更される可能性があるため、長期不在を予定している場合は、契約前に楽天モバイル公式サイトで最新の利用規約・注意事項を確認しておくことをおすすめします。
まとめ
海外に住む・長期滞在するとなると、「日本の携帯は解約するもの」と考えがちですが、実際には
- 銀行アプリやSNSの認証で日本の番号が必要になる場面がある
- 一時帰国のたびにSIMを用意し直す手間がない
- 現地SIMのトラブルや容量切れ時の保険になる
- 楽天モバイルなら海外ローミングも標準で使え、最安968円/月から維持できる
という理由から、「解約せず残しておく」という選択にも十分な合理性があります。これから海外生活を始める人は、解約する前に一度、維持するという選択肢も検討してみてください。

